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スウェーデンでのホストファミリーは若い夫婦と犬だった。この犬は黒いポインターで、ヒエラという名前。ホストファーザーと鳥狩をする。
広い野原でやる狩りの練習に連れて行ってもらったのだが、木の鳥かごに鳥の羽のかたまりを入れたものを草の陰に隠し、車からおりたヒエラに合図をする。するとヒエラは野原を走り回り、鳥かごから数メートルはなれたところでピタッと止まり、前の片足としっぽを上げた状態で父からの合図があるまでそのままの姿勢でかたまっている。それがポインターという種類の名前の由来らしい。 合図をするとヒエラはすばやく鳥かごにかみつく。実際は鳥を飛ばせて、それをホスト父が撃つということになる。ヒエラの俊敏さと反応のよさに感心した。家の地下の冷凍庫から、戦利品をたくさん出して見せてもらった。ときどき食べているらしい。私は食べたくはなかったけど。 近くに大きな森があり、そこにもヒエラと狩りに連れて行ってもらった。 そこはとても素敵な北欧の森で、散策を楽しむことができたのだけど、いつヒエラが鳥をくわえてくるかと思うとちょっと怖かった。(結局つかまえるような鳥がいなかったのでほっとした) ホストマザーは、仕事(学校の先生)の後、ヒエラをドッグショーの訓練に連れて行く。一緒についていったら、大きな倉庫のようなところで、何人かの人と犬が、ついて歩く練習やおもちゃを取りにいかせる練習をやっていた。合図で左側に犬を座らせて、合図とともに人間が歩くと、犬がピタッとついて歩く。まて、をして人間が何メートルもどんどん先へ歩いていっても、犬はじっと待っている。そしてまた合図をすると、すばやく走ってきて、人間の左側にぴったりついて座り、りりしい顔をして次の合図を待っている、という具合である。これがなかなか難しい。 そうして人間の指示の通りに、いろいろな技をこなしていくそうだ。ヒエラは大きな大会で優勝したこともあるらしく、確かにホスト父や母の指示をよくきいて、機敏に動く。 家で私も訓練のまねごとをさせてもらったが、人間のほうもきちんと指示をあたえなければならず、意外と難しかった。ふだんは主人ではない遊び相手だから、やっぱりなめられているのだろうか。まあ私はおもちゃのひっぱりあいっこやおっかけっこをして遊んでいるほうが楽しいのだった。 ヒエラは賢く機敏な犬であり、でもふだんは甘えたり遊んだり活発な女の子だった。そして特にホスト父とは親子以上に通じ合った関係ができているのだった。 人間と犬の関係っていいなあと思えた。また会いたいなあ。
by ponleah
| 2008-05-16 18:40
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